和歌山市などを走る「和歌山電鉄」と大手宅配会社の「ヤマト運輸」は連携して、16日から宅配便の荷物を乗客と一緒に運ぶ取り組みを始めました。宅配便の個別配送に鉄道が活用されるのは初めてだということです。
16日は午前7時すぎに、宅配会社の配達員が電車の車両に荷物とともに乗り込み、目的地の駅に着くとリヤカーつきの自転車に荷物を積み替えて配達に向かいました。
配達する地域は道が狭く入り組んでいるところで、1日に平均で90件ほどの配達があるということです。
宅配会社にとっては小回りがきく自転車で効率よく配達できるメリットがある一方、電鉄会社も荷物を運ぶことで安定した収入が確保できるとしています。
公共交通機関で荷物と乗客を一緒に運ぶ「貨客混載」の取り組みは、おととしの法律改正で認められましたが、国土交通省によりますと宅配便の個別配送に鉄道が活用されるのは初めてだということです。
ヤマト運輸の赤塚愼一和歌山主管支店長は「この取り組みでサービス向上を図るとともに、地方の鉄道のお手伝いをして地域に貢献したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB