鉱物資源が豊富な南米アルゼンチンを日本の経済ミッションが訪れ、アルゼンチン政府はかつての保護主義的な経済政策からの転換をアピールし、日本企業に長期的な投資を呼びかけました。
アルゼンチンは、リチウムイオン電池の原料となるリチウムの生産量が世界3位、地中深くから取り出すシェールガスやシェールオイルの埋蔵量も世界有数で、鉱物資源が豊富です。
その資源をにらみ、日本の経済産業省や商社、それに石油開発会社など、およそ20の団体でつくる経済ミッションが19日、首都ブエノスアイレスを訪れ、政府主催のセミナーに参加しました。
セミナーではアルゼンチン政府の関係者が、3年前に右派政権に代わってから、以前の左派政権がとっていた保護主義的な経済政策からの転換をはかり、法人税の減税や、貿易に関わる手続きの簡素化など、改革を実現したとアピールし、鉱山やエネルギー分野で長期的に投資するよう、日本企業に呼びかけました。
参加した石油開発会社の担当者は「今の政府が取り組んでいる改革は頼もしい一方、これが安定するにはもう少し時間がかかるのではないか」などと、慌てずに将来性を見極める考えを話していました。
一行は20日以降、リチウムなどの資源開発の現場を視察することになっています。
-- NHK NEWS WEB