去年1月、北海道の新千歳空港で全日空機がオーバーランしたトラブルについて国の運輸安全委員会が調査結果をまとめ、後続機がいるため着陸後、速やかに滑走路を離れようと機長がブレーキ操作を遅らせて十分に減速できなかったことが原因だと指摘しました。
去年1月、新千歳空港に着陸した全日空のプロペラ機がオーバーランしたトラブルについて、運輸安全委員会は22日、事故調査報告書を公表しました。
それによりますと全日空機は着陸後、滑走路のいちばん奥から誘導路に出るよう指示されていて機長は調査に対し、後続機がいることから「滑走路を速やかに離れるためブレーキ操作の開始を遅らせた」と話したということです。
さらに、操縦席のレバーが機長の勘違いでブレーキの位置になっていなかったなど、ミスが重なった結果、積雪がある滑走路で十分に減速できず、通常よりも速い時速40キロのまま滑走路の端に到達し、オーバーランしたと結論づけています。
報告書では、交通量の多い空港では速やかに滑走路を離脱する努力が行われているが、冬の滑りやすい滑走路では必ずしも適切ではなかったと指摘し、航空会社側に効率を求めて安全をおろそかにしないよう安全運航の徹底を求めています。
-- NHK NEWS WEB