東シナ海の公海上で、北朝鮮籍のタンカーと中国語の文字が書かれた小型船が、国連決議で禁止されている物資の積み替えを行った疑いがあることについて、中国外務省は、船の調査を進めているとしたうえで、決議に違反する行為が確認された場合には厳しく処分すると強調しました。
今月16日、中国の上海から東におよそ250キロの東シナ海の公海上で、北朝鮮籍のタンカーが、中国語の文字が書かれた船籍不明の小型船に横付けしているのを海上自衛隊の哨戒機が発見し、日本政府は、国連安全保障理事会の決議で禁止されている洋上での物資の積み替え、いわゆる「瀬取り」を行っていた疑いが強いとして、安保理の北朝鮮制裁委員会に通報しました。
これについて、中国外務省の耿爽報道官は22日の記者会見で、「中国は、この件を非常に注視しており、現在、調査を行っている」と説明しました。そして、「中国が管轄する範囲で個人や企業が安保理決議に違反する行為を行った疑いがある場合には得られた証拠に基づいて中国の法律や規則で厳しく処分する」と強調しました。
密輸があった疑いがある海域では、今月13日にも北朝鮮籍のタンカーが物資の積み替えを行っていた疑いがあります。
中国政府は、北朝鮮との密輸に関わった自国の企業などについては、厳しく処分すると、繰り返し説明しています。
-- NHK NEWS WEB