世界的に取り引きが活発になっている仮想通貨について、22日夜、タイのバンコクで大規模なセミナーが開かれ、仮想通貨の発行によって企業の資金調達が拡大している事例が報告されるなど、アジアの新興国でも関心が高まっています。
このセミナーは、仮想通貨の将来性や世界的な動向を知ってもらおうと、タイで普及を後押しする団体が開いたもので、バンコクの会場には800人以上が集まりました。
この中では、スウェーデン出身の仮想通貨に詳しい起業家の男性が講演し、仮想通貨の発行によって資金を集めるICOと呼ばれる取り引きが世界で急拡大していて、企業にとって資金調達の有効な手段になると説明しました。
説明を聞いた投資家の男性は「仮想通貨に投資したいと思っているので、今のトレンドをもっと学びたい」と話していました。
また、セミナーの主催者は「あらゆる投資にはリスクとチャンスがあるが、仮想通貨は投資を面白くするチャンスだ」と話すなど、アジアの新興国でも関心が高まっています。
ただ、タイでは今月、中央銀行が国内の金融機関に対し、顧客へのサービス提供を含めて、仮想通貨への投資や取り引きを行わないよう求めたほか、今後、当局による規制が強まるという見方も出ていて、過熱する市場への懸念も高まっています。
-- NHK NEWS WEB