昭和40年代後半に世界で初めて自動販売機で温かい缶コーヒーを売り出すなど、缶コーヒー市場を拡大した旧「ポッカコーポレーション」の創業者、谷田利景氏が今月20日、肺炎のため亡くなりました。91歳でした。
名古屋市出身の谷田利景氏は、バーを経営するかたわら、カクテル用として高価だったレモンに代わる合成果汁を製品化し、昭和32年に旧「ポッカコーポレーション」の前身となる会社を設立して社長に就任しました。
昭和47年には、缶コーヒーの「ポッカコーヒー」の販売に乗り出し、その翌年には、世界で初めて自動販売機で温かい缶コーヒーを売り出しました。
缶に男性の顔がデザインされた通称「顔缶」も人気を集めて会社は業績を伸ばし、飲料各社が缶コーヒー事業を強化するきっかけにもなりました。
平成16年まで会長を務めていましたが、その後は経営の一線から退き、ポッカも平成23年に大手ビールメーカー「サッポロホールディングス」と経営統合して子会社になりました。
発表によりますと、谷田氏は今月20日、肺炎のため91歳で亡くなったということで、後日、お別れの会を開く予定だということです。
-- NHK NEWS WEB