2020年東京オリンピック パラリンピックに向けて、空港業務を省力化して、日本を訪れる外国人観光客の増加に対応しようと、羽田空港で空港内を走るバスの自動運転の実証実験が始まりました。
この実証実験は、全日空とソフトバンクの子会社が共同で行っていて、25日、羽田空港の一般道で実際にバスを自動で走らせる実験の様子が公開されました。
バスには人工知能が搭載され、誤差が数センチという高性能なGPSで運転を制御しながら走る仕組みで、実験では決められたルートを運転手が一切操作せずに加速や減速しながら、バス停への停止をすべて自動で行いました。
また、運転手がいない自動運転の実験も行われ、遠隔で監視しながら、時速10キロで1.4キロの道のりを無事走行しました。
日本を訪れる外国人観光客の増加を受けて、国内の航空会社が運航する国際線の便数はおととしまでの5年間に1.4倍に増え、東京オリンピックパラリンピックに向けてさらに増加が見込まれていますが、空港業務に携わる職員の数はほぼ横ばいで、人材をどう確保していくかが課題だということです。
全日空の片野坂真哉会長は「自動化が進めば、浮いたマンパワーをほかの業務に活用することができる。自動運転は空港に適していて可能性を実感した」と話していました。
全日空では今後も実験を重ねて、2020年以降の実用化を目指すとしています。
-- NHK NEWS WEB