大手交換会社の「コインチェック」から巨額の仮想通貨が流出した問題は、26日で発生から1か月です。何者かが別口座などに分散させた仮想通貨は150億円相当に上る一方、流出した仮想通貨の取り引きを停止する動きも広がっていて、追跡を続ける関係機関側との攻防が続いています。
先月26日に大手交換会社のコインチェックから流出した580億円相当の仮想通貨「NEM」は、推進団体の「NEM財団」などが追跡を続けていて、これまでに150億円相当が何者かによってインターネット上の別の口座や海外の交換業者に分散されたことが確認されています。
こうした動きは流出したNEMの追跡をかわす狙いがあると見られ、今月上旬以降、最大で1日数十億円規模で分散が行われていましたが、ここ数日は1日数千万円ほどと急激にペースが落ちています。
これについて、専門家からは海外の交換会社の間で財団の呼びかけに応じて、流出したNEMの取り引きを停止する動きが広がり、分散などの動きが取りにくくなったという見方が出ています。
その一方で、新たな分散先を探っていると見られる動きもあり、追跡側との攻防は流出から1か月たった今も続いています。
-- NHK NEWS WEB