日本年金機構は、国民年金保険料の滞納対策を強化するため、ことし4月から、財産の差し押さえなど強制的な徴収を行う対象を広げて、年間の所得が300万円以上の人が7か月以上保険料を滞納した場合に、強制的な徴収を行うことになりました。
日本年金機構は、26日開かれた社会保障審議会の年金事業管理部会に、新年度(平成30年度)の運営に関する計画案を示し、了承されました。
計画案は、支払い能力がありながら国民年金保険料を滞納する人への対策を強化するため、財産の差し押さえなどの強制的な徴収を行う対象を広げるとしています。
具体的には、現在、年間所得が300万円以上の場合は国民年金保険料を13か月以上滞納し、350万円以上の場合は7か月以上滞納した場合に、財産を差し押さえるなどしていますが、ことし4月からは、年間所得300万円以上の人が7か月以上、滞納した場合にこうした措置を行うとしています。
これにより、強制的な徴収の対象者は、今年度のおよそ36万人から1万人ほど増える見通しで、日本年金機構は、平成28年度の時点で65.0%となっている国民年金保険料の納付率を今後、70%台半ばまで引き上げたい考えです。
-- NHK NEWS WEB