リニア中央新幹線の建設工事をめぐる談合事件で、「大成建設」と「鹿島建設」の幹部が逮捕されたことを受け、東京都は2社について、都の入札に参加できなくなる指名停止処分にする方針を固めました。東京オリンピックや豊洲市場の工事への影響は今のところないということですが、都は鹿島建設が受注した大規模な災害対策工事の契約を解除する見通しです。
リニア中央新幹線の建設工事の談合をめぐり、幹部らが独占禁止法違反の疑いで逮捕されたことを受け、都は大成建設と鹿島建設について、都が発注する公共事業の入札に参加できなくなる指名停止処分にすることを決めました。
都によりますと、2社は、東京オリンピックの大会会場の建設工事や、豊洲市場の安全対策工事を受注していますが、契約はすでに成立しているため、さかのぼって無効になることはないということです。
ただ、鹿島建設が去年12月、共同企業体として380億円余りで受注した2件の大規模な水害対策工事は今も仮契約にとどまっていて、指名停止になれば契約を解除し、入札をやり直すということです。
指名停止期間は改めて判断する見通しですが、独占禁止法違反の場合、指名停止が1年以上に及ぶ可能性もあり、都の内部では大手ゼネコンの指名停止により今後の事業への支障を懸念する声も上がっています。
-- NHK NEWS WEB