生命保険最大手の「日本生命」は、銀行窓口での保険商品の販売を強化しようと、この分野に強みを持つ外資系の生命保険会社、「マスミューチュアル生命」をおよそ1000億円を投じて買収することになりました。
日本生命は2日、東京に本社を置く外資系の生命保険会社、「マスミューチュアル生命」の株式の85.1%を親会社のアメリカの金融グループから取得し、子会社化することで合意したことを明らかにしました。買収金額は1000億円余りでことし6月までに手続きを終えるとしています。
「マスミューチュアル生命」は、銀行窓口での「外貨建ての年金保険」や「終身保険」の販売に強みがあり、日本生命は、買収によってこの分野を強化し、収益源の多様化を図る狙いです。
2日の記者会見で、日本生命の三笠裕司常務は、「国内市場の競争力を高めるため、多様化するニーズにきめ細かく対応することが重要になっている」と述べました。
生命保険業界は、人口減少による市場の縮小などで厳しい経営環境にあり、大手各社が相次いで海外の保険会社の買収などに踏み切っているほか、日本生命が三井生命を傘下に収めるなど国内の保険会社どうしの再編の動きも出ています。
-- NHK NEWS WEB