水素を燃料とする次世代のエコカー、燃料電池車に関連した最新の技術を披露する大規模な展示会が東京で開かれ、今回は、大気汚染が深刻な中国から多くの企業関係者が訪れました。
東京 江東区で開かれた展示会には、日本の自動車や部品メーカーなど、およそ250の企業や団体が出展し、燃料電池車に関連した最新の技術を披露しました。
今回は、大気汚染が深刻な中国から多くの企業関係者が訪れ、会場では中国の投資会社の幹部らが技術的に難しいとされる高圧の水素タンクの製造法などを熱心に質問していました。
中国の投資会社の幹部は「中国ではすでに多くの電気自動車が走っているが、航続距離や資源問題などの課題も見えてきた。日本の燃料電池車の技術は世界トップで、ぜひ、中国で一緒にビジネスを行いたい」と話していました。
日本企業の技術が先行しているとされる燃料電池車をめぐっては、コストの問題に加えて、世界的に電気自動車の普及を図るいわゆる「EVシフト」の加速が逆風になっていますが、世界最大の自動車市場となった中国で状況を挽回できるかが注目されます。
自動車業界に詳しいデロイトトーマツコンサルティングの尾山耕一さんは「中国が燃料電池車の技術で日本に追いつこうとしている今こそ日本企業が中国でビジネスを展開する工夫が必要だ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB