1人暮らしのお年寄りが増える中、いざというときの医療費の支払いや家事の代行などを信託銀行が手助けして生活の不安に応えようという金融商品の提供が活発になっています。
このうち、三井住友信託銀行は、東京・八王子市の病院などとともに、いざというときに必要になる医療費をあらかじめ預かっておく金融商品を作りました。
病院は、手術など緊急の処置が必要になった際、どのような治療を希望するかなどをあらかじめ利用者から聞いておき、万一の場合、速やかに対応できるようにしておきます。
一方、信託銀行は、利用者が突然意識を失う脳梗塞などを発症して病院に運ばれた場合、医療費の支払いを代行します。病院を運営する法人の北原茂実理事長は「1人暮らしの高齢者の安心につながる仕組みで、ほかの病院でも導入していけると思う」と話していました。
一方、みずほ信託銀行は、介護事業者や警備会社などと提携し、暮らしに関わるさまざまなサービスを提供する新しい商品を作りました。
利用者から預かった資金を元本保証で運用しながら、要望に応じて、家事の代行や安否確認のための訪問サービスなどを紹介し、銀行が料金の支払いを行うということです。
1人暮らしのお年寄りが増える中、このように、信託の仕組みを活用して生活の不安に応えようという商品の提供が活発になっています。
-- NHK NEWS WEB