世界的にがん患者が増加すると予想される中、新たな治療法につながる抗がん剤の開発を強化しようと、製薬業界では国際的な提携や買収の動きが相次いでいます。
このうち、製薬大手の「エーザイ」は、アメリカの大手製薬会社「メルク」と提携し、抗がん剤の開発や販売を進めていくことで合意しました。
エーザイが開発した「レンビマ」という抗がん剤と、メルクの開発した抗がん剤を組み合わせることで、子宮内膜がんやぼうこうがんなどに効果がある治療法を共同で開発するとしています。
国内最大手の「武田薬品工業」は、抗がん剤の開発を加速するため、去年、白血病や肺がんの治療薬の開発を進めるアメリカの会社をおよそ6200億円で買収しました。
このほか、アメリカの「ファイザー」が有望ながん治療薬を持つ会社をおよそ1兆5000億円で買収するなど、国際的な提携や大型の買収が相次いでいます。
WHO=世界保健機関の推計によりますと、新たにがんになる人の数は2012年の時点から2034年までに1.5倍の年間2200万人に増えると予想され、がんの治療薬をめぐる製薬会社の再編の動きがさらに広がりそうです。
-- NHK NEWS WEB