北海道の新千歳空港で11日夜、手荷物検査を終えた客が待つ搭乗待合室で、“刃物を持った不審者を見かけた”との情報があり、乗客全員の検査をやり直すトラブルがありました。不審者や不審物は見あたりませんでしたが、出発が遅れるなど乗客に影響が出ました。
国土交通省の新千歳空港事務所などによりますと、トラブルが起きたのは11日午後9時ごろでした。空港ターミナルビルの従業員が、手荷物検査を終えた客が待つ制限区域の搭乗待合室で、“刃物を持った不審者を見かけた”と空港内の交番に連絡しました。
このため、空港では、すでに制限区域に入っていた乗客のほか、航空機に搭乗していた乗客全員もいったん降りてもらったうえで、警察が不審者がいないかを調べました。その結果、不審者や不審物は見あたらず、午後10時20分ごろからは手荷物の検査など保安検査のやり直しが始まりましたが、日曜日の夜の利用客が多い時間帯で長蛇の列となりました。
搭乗予定の羽田行きの便を待っていた23歳の会社員の女性は「保安検査場を通った直後に再び外に出されました。あしたは朝から仕事があり、到着が遅くなるとつらいです。とにかく早く飛行機が飛んでほしいです」と話していました。
国土交通省の新千歳空港事務所によりますと、このトラブルの影響で新千歳から羽田に向かう便に遅れが出たほか、新千歳の到着便も乗客が一時機内で待機させられるなどの影響が出ました。
-- NHK NEWS WEB