成田空港に3本目の滑走路を建設するなどとした拡大案は、周辺の自治体で最も慎重な姿勢を示していた千葉県横芝光町の佐藤町長が受け入れる考えを表明し、13日にも、関係者の間で合意される見通しとなりました。
成田空港の拡大案は3本目の滑走路を建設し、運用時間も深夜と早朝に延長することが柱ですが、空港周辺の自治体のうち、騒音の影響が大幅に増えると見込まれている千葉県横芝光町では、住民からの反発が根強く、佐藤晴彦町長は慎重な姿勢を示していました。
こうした中、12日、町議会の全員協議会が非公開で行われ、佐藤町長は「これ以上判断を遅らせるのは得策ではなく、地域振興が図られるのであれば合意の決断をする時だ」と述べ拡大案を受け入れる考えを表明し、議会も同意することを決めました。
佐藤町長はその後、記者会見し、「当町だけが乗り遅れてはいけないと苦渋の決断をした。町民の意識も変わってきたと感じているが、理解を得る努力はこれからも続けていく」と述べました。
これにより、成田空港の拡大案は、実現に必要な周辺の自治体の承認を得られるめどがたち、13日にも、国、空港会社、千葉県、周辺自治体でつくる4者協議会で合意される見通しとなりました。
-- NHK NEWS WEB