日本で働きながら技術を学ぶ技能実習制度で来日した外国人が、福島県内で原発事故に伴う除染作業に従事させられたと指摘されていることを受けて、国は制度の趣旨にそぐわないとして除染作業への従事を禁止することを決めました。
この問題は技能実習制度で来日したベトナム人の男性が福島県内で原発事故で汚染した土などを除去する除染作業に従事させられたと訴えているもので、男性は記者会見で「除染作業とわかっていれば、絶対に日本に来なかった。将来影響がでないか不安だ」と述べました。
こうしたことを受け、制度を所管する法務省と厚生労働省などは働きながら技術を学ぶという技能実習制度の趣旨にそぐわないとして、実習生を除染作業に従事させることを禁止することを決めました。
国は今後、実習生の受け入れ先の企業などに除染作業をさせないことを明記した誓約書を提出させることにしています。
支援団体によりますと、ほかにも技能実習の外国人が除染作業をさせられているケースがあるということで、国はこうした企業などが見つかれば、そのつど指導を行い、従わない場合は認定の取り消しを検討するとしています。
-- NHK NEWS WEB