日本酒のヨーロッパへの輸出が拡大する中、ドイツで開かれている世界最大のワインの見本市に、日本から酒蔵などこれまでで最も多い25社が参加し、日本酒を売り込みました。
ドイツ西部のデュッセルドルフでは、18日から3日間の日程で世界最大のワインの見本市が開かれていて、ことしは64か国からおよそ6800社が参加しています。
日本からは、酒蔵を中心にこれまでで最も多い25社が参加し、このうち、兵庫県の酒蔵と流通企業は共同で加熱処理をしない生酒を売り込んでいました。生酒は劣化が早いためほとんどが酒蔵周辺で飲まれていますが、空気に触れさせないで新鮮なまま保存できる方法を開発し、去年から輸出を始めたということです。
訪れた人たちは、保存方法などの説明を聞きながら生酒の香りや味をじっくりと確かめ、このうちイタリアのソムリエは「すごくおいしい。普通の酒と違う」と話していました。また、イギリスの輸入業者は「新鮮さが保たれ、おもしろいですね」と話していました。
日本からEU=ヨーロッパ連合への日本酒の輸出は、去年が13億円余りと5年間でおよそ2倍に増えているということで、生酒の輸出に取り組んでいるNPO法人の渡邉大代表は「できるだけ気軽に日本酒を体験してもらえるような機会をわれわれのほうで作り出していきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB