金融大手の「みずほフィナンシャルグループ」と地方銀行の「静岡銀行」が住宅ローンなど幅広い分野で提携する方針を固めたことがわかりました。互いの強みをいかして厳しい経営環境を乗り越えようという狙いがあり、大手銀行と地方銀行が戦略的に手を組む新たな動きとして注目されます。
関係者によりますと、「みずほ」と「静岡銀行」は、近く、業務面で幅広く提携する方針を固めました。
具体的には、「みずほ」は地域で競争が激しい住宅ローンの新規の受け付けを静岡県内で原則、取りやめ、顧客の同意を前提に「静岡銀行」に紹介します。一方、「静岡銀行」は、高齢化で今後ニーズが高まるとみられる顧客の相続に関する信託業務などでより高いノウハウを持つ「みずほ」側に顧客を紹介します。
静岡銀行は、三菱UFJフィナンシャル・グループと関係が深く、今回、みずほとの間で異例の提携に踏み出すことになります。また、みずほは、東北、中国、九州地方の地方銀行とも提携する方向ですでに交渉に入っていて、地銀との提携で業務の効率化を進め課題になっている収益力の改善につなげたい考えです。
今回の提携は、長引く低金利や人口減少による市場の縮小などで厳しさが増す経営環境を互いの強みをいかして乗り越えようという狙いがあり、大手銀行と地方銀行が戦略的に手を組む新たな動きとして注目されます。
-- NHK NEWS WEB