日本年金機構からデータ入力を委託された東京の会社が、およそ500万人分の情報を中国の業者に渡し、入力を任せていた問題で、この会社は計画通りに従業員の数を確保できず、中国の業者に業務を再委託していたことがわかりました。
日本年金機構からデータの入力を委託された東京・豊島区の情報処理会社「SAY企画」は契約に違反して、受給者およそ500万人分の扶養者の名前を中国の業者に渡し入力を任せていました。
日本年金機構によりますと「SAY企画」は去年8月に契約を結んだ際、800人の従業員を雇って入力業務を行うと説明していましたが、2か月後の10月の時点では、100人余りしか確保できていなかったということです。
その後も従業員の確保は進まなかったということで、「SAY企画」の社長はNHKの取材に対し、「入力するデータが大量で人手が足りず中国の業者に再委託した」と話しています。
日本年金機構は従業員の不足を把握していたものの、業者への指導が不十分だったとしていて、今後は、委託業者の能力の見極めや管理体制を強化したいとしています。
-- NHK NEWS WEB