21日のニューヨーク株式市場は、FRB=連邦準備制度理事会による金融引き締めのペースは警戒するほど速くはないという受け止めから、株価は、一時大きく上昇しましたが、会見に臨んだパウエル議長は利上げに積極的だという受け止めが広がってじりじりと値を下げ、ダウ平均株価は値下がりして取り引きを終えました。
21日のニューヨーク株式市場は、FRBが利上げの決定とあわせて公表した今後の利上げのペースの想定が年内はあと2回と、これまでの想定を据え置いたことから、利上げのペースが速まることを懸念していた投資家の警戒感がいくぶん和らぎ、ダウ平均株価は、一時200ドル以上値上がりしました。
しかし、先月就任したパウエル議長が初めて臨んだ記者会見での発言から、前任のイエレン前議長よりも利上げに積極的だという受け止めが広がったことから徐々に売り注文が増え、結局、ダウ平均株価は前日よりも44ドル96セント安い、2万4682ドル31セントで取り引きを終えました。
一方、ニューヨーク外国為替市場ではドルを売って円を買う動きが出て、円相場は、一時1ドル=105円台に値上がりしました。
市場関係者は「今回の会合で利上げを決めることはすでに織り込まれていて、投資家の関心は今後の利上げのペースに移っていた。パウエル議長が、物価の上昇率が目標に近づいているなどと発言したことから、早期の金融引き締めが意識された」と話しています。
-- NHK NEWS WEB