世界最大の交流サイトを運営するフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは、利用者の個人データが不正に第三者のデータ分析会社に渡った問題で、「過ちを犯した」としたうえで、個人データの保護に向けた対策を強化すると発表しました。
この問題はフェイスブックの利用者を対象に調査を行っていたイギリスの大学の心理学の教授が2013年、クイズ形式で性格を判断するアプリを開発し、およそ30万人がアプリをダウンロードして、自分や友人の個人データを提供し、その情報が第三者のデータ分析会社「ケンブリッジ・アナリティカ」に不正に渡ったというものです。
その結果、5000万人以上の個人の好みや行動パターンが流出し、それが、おととしのアメリカ大統領選挙でトランプ陣営の選挙対策に使われたと報じられています。
これについてザッカーバーグCEOは21日、フェイスブックを通じて声明を発表し、この中で、個人データの保護に向けて対策を取ってきたとしながらも、「われわれは過ちを犯した。対策を強化しなければならない」としています。
具体的には、利用者がフェイスブックのアカウント情報を使ってアプリに登録する際に、開発事業者が求める内容を氏名とプロフィールの写真、メールアドレスに限定することや、個人の投稿やデータにアクセスするアプリ開発業者には、利用者に同意を示すサインを求めることなどを挙げています。
この問題をめぐっては、アメリカで反発が広がっており、CNNテレビが現地時間の21日の夜に放送するインタビューで、ザッカーバーグ氏が謝罪するかどうかなどに注目が集まっています。
-- NHK NEWS WEB