韓国の裁判所は、財閥系企業から不正に資金を得た収賄などの疑いで検察が請求したイ・ミョンバク(李明博)元大統領の逮捕状について、22日、書類のみで審査を行うことを決め、逮捕を認めるかどうかの判断が22日夜遅くにも示される見通しとなりました。
韓国のイ・ミョンバク元大統領は、みずからが実質的に所有しているとされる自動車部品会社の訴訟費用を、財閥系企業のサムスン電子に肩代わりさせ、見返りにサムスン電子の会長に恩赦を与えたり、情報機関の資金を複数の大統領府高官を通じて不正に受け取ったりした、収賄などの疑いが持たれています。
検察は、イ氏が受け取った賄賂が日本円でおよそ11億円に上るとしていて、今月19日にイ氏の逮捕状をソウルの裁判所に請求し、裁判所は22日、イ氏や弁護士から直接意見を聞くことはせず、書類のみで審査を行うことを決めました。
このため、イ氏の逮捕を認めるかどうかの判断は、22日夜遅くから23日未明にかけて示される見通しとなりました。
イ氏が逮捕されれば、韓国の大統領経験者としては、1995年のチョン・ドゥファン(全斗煥)、ノ・テウ(盧泰愚)の両氏、それに、去年のパク・クネ(朴槿恵)被告に続いて4人目となります。
-- NHK NEWS WEB