去年、東京・江戸川区の首都高速道路で、塗装工事中に火が出て作業員の男性2人が死亡した火事で、警視庁は安全管理に問題があったため、作業で使っていたシンナーに引火したとして、工事の現場責任者3人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検しました。
書類送検されたのは、東京・江東区の塗装工事会社、ナプコなど工事の下請け業者3社の当時の現場責任者3人です。
去年2月、東京・江戸川区の首都高速道路7号小松川線で、塗装工事中に火が出て、工事用の足場などが焼け、逃げ遅れた33歳と21歳の作業員の男性2人が死亡し、3人がやけどなどのけがをしました。
警視庁によりますと、当時、現場では道路の橋桁の塗装を新しく塗り直すために、作業員がシンナーを使って古い塗装を拭き取るなどしていて、このシンナーに引火して火事が起きたということです。
その後の調べで、火が出た足場は板やシートで囲われ密閉された状態で、当時、気化したシンナーが充満していて、換気が不十分など安全管理に問題があったということです。
警視庁は、こうしたことから火事が起きたとして、27日、3人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検しました。
警視庁によりますと、3人はいずれも容疑を認めたうえで、「責任を感じている」と話しているということです。
ナプコは「事実を確認中なので、コメントできない」としています。
-- NHK NEWS WEB