中学校や高校の教科書にイギリスのEU離脱やアメリカの次期大統領にトランプ氏が選ばれたことなどを新たに記載するため、教科書会社から訂正申請が相次いでいることが文部科学省への取材でわかりました。
学校で使われる教科書は、社会的に大きな出来事があったり事実関係に誤りが見つかったりした場合、次の教科書検定を待たずに記述の追加や修正を申請できます。
文部科学省によりますと、ことし6月にイギリスが国民投票の結果、EU離脱を決めたことについて、中学校の「公民」や高校の「世界史」「地理」など合わせて44点の教科書で新たに記述を追加しました。また、先月行われたアメリカの次期大統領選挙で当選したトランプ氏について新たに記述した教科書が高校の「現代社会」で2点、ことし5月、アメリカのオバマ大統領が被爆地・広島を訪れたことを記述した教科書が高校の「倫理」で1点、ありました。
文部科学省によりますと、これだけの数の訂正申請がされるのは珍しいということで、この理由について教科書会社の1つは、インターネットの普及で教科書にも最新の社会情勢や新たな事実を早く盛り込む必要があるためと話していました。
-- NHK NEWS WEB