大手電機メーカー、パナソニックが富山県内の工場でおととし、従業員に違法な時間外労働をさせていたとして、26日、労働基準法違反の罪で略式起訴されました。
労働基準法違反の罪で略式起訴されたのは、大阪・門真市に本社がある大手電機メーカーの「パナソニック」です。
起訴状などによりますと、パナソニックはおととし4月から5月にかけて富山県砺波市の工場で働いていた40代の男性社員に、労使協定で定められた時間外労働の上限を超える違法な時間外労働をさせたとしています。
この男性社員は、ひと月で、少なくとも119時間以上の時間外労働をさせられていて同じ年の6月に死亡し、その後、労働基準監督署から労災認定されたということです。
検察は、労働基準監督署から書類送検されたのを受けて去年3月から任意で関係者に話を聴くなどして捜査を進めてきました。
一方、合わせて書類送検されていたパナソニックの労務担当の男性社員2人について検察は「悪質性が認められないと判断した」として不起訴処分としました。パナソニック広報部は「厳粛に受け止め、このような事態を二度と繰り返さないよう、全社をあげて再発防止に取り組んでまいりたい」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB