成田空港で去年、離陸前の旅客機が誤って滑走路に進入しようとしたトラブルについて、国の運輸安全委員会が調査結果をまとめ、機長と副操縦士が別のミスに気を取られ、滑走路前の停止線を見過ごしたことが原因とみられると指摘しました。
成田空港で去年2月、タイの航空会社「タイ・エアアジアX」の旅客機が、離陸前に滑走路手前の停止線で待機するよう指示を受けていたにもかかわらず、誤って滑走路に進入しようとして、別の旅客機が着陸をやり直しました。
国土交通省は、事故につながりかねないとして、重大インシデントに認定し、運輸安全委員会が原因を調査してきましたが、29日、報告書を公表しました。
この中で、進入の原因について、誘導路を走行中に、副操縦士が誤ったライトを点灯させてしまったため、操縦していた機長と副操縦士が正しいライトに切り替える操作に気を取られ、停止線を見過ごしたと見られると結論づけていています。
このトラブルを受けて、成田空港では、航空会社や空港会社などの関係者による会議で、滑走路への誤進入を防ぐための対策を検討しています。
-- NHK NEWS WEB