人口減少に対応しようと、埼玉県毛呂山町は、住宅が建てられる地域を現在のおよそ30%から半分以下に集約し、コンパクトな町作りを進めることになりました。
毛呂山町は、人口3万4000人余りと平成7年のピーク時から人口が5000人以上減少し、5軒に1軒が空き家となっています。
さらなる人口減少に対応しようと、町は「市街化調整区域」のなかで住宅を建てられる条例の区域を大幅に削減するよう見直して、1日告示し、2年後から施行することになりました。
これにより、町内で住宅が建てられる地域は全体の27%から半分以下の12%程度に縮小する見通しで、町はインフラ整備や行政サービスを集約することで、住民の税負担の軽減につなげたいとしています。
毛呂山町まちづくり整備課の酒井優さんは、「人口が減ることを前提として制度を見直し、空いた土地には企業を誘致するなど新たな経済の仕組みを築きたい」と話しています。
都市計画に詳しい東洋大学理工学部の野澤千絵教授は、「世帯数が減少する中ですべてのエリアで宅地を維持することは難しく、自治体の財政を維持するためにも人口密度にメリハリをつける取り組みは先進的で他の自治体でも積極的に導入するべきだ」と話していました。
-- NHK NEWS WEB