物流大手の日本通運で契約社員として働いていた女性が、先月末で不当に雇い止めをされたとして、雇用の確認を求める訴えを起こしました。原告側は「契約社員を期限のない雇用に転換しなければならない制度から逃れるためだ」と主張しています。
日本通運で働いていた都内の40歳の女性は、1年ごとに契約を更新していましたが、書類には「5年を超えて更新しない」という文言があり、その期限となる先月末で契約が終わりました。
訴えによりますと、この文言は3年前に契約書に盛り込まれましたが、会社からは「書式が変わっただけだ」などと説明を受けていたため、女性はこれまでのように更新されると受け止めていたということです。
雇用契約をめぐっては、5年を超えた契約社員などを期限のない雇用に転換するよう企業に義務づける制度が今月から始まりましたが、原告の女性は「転換から逃れるための不当な雇い止めだ」と主張し、雇用の確認を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。
女性は会見を開き、「不利益になるようなことはしないと説明を受けていました。とても不公平です」と話していました。
一方、日本通運は「訴状が届きしだい内容を確認するが、現時点ではコメントできない」としています。
-- NHK NEWS WEB