大手金属メーカー「三菱マテリアル」の子会社で、新潟市の自動車部品メーカー「ダイヤメット」が、検査データの改ざんを隠蔽するよう指示していた前の社長を顧問に就任させていたことがわかりました。
三菱マテリアルの子会社で新潟市東区に本社があるダイヤメットは、経営陣が検査データの改ざんを知りながら製品の出荷を続けていたほか、親会社の監査に対し、安竹睦実前社長の指示で改ざんを示す資料を組織的に隠蔽したことが明らかになっています。
安竹前社長は責任を取って先月31日に取締役を辞任しましたが、今月1日付けで会社の顧問に就任したことがわかりました。
ダイヤメットは2日、ホームページ上で、安竹前社長が取締役を辞任したあと顧問に就任したといったん発表しましたが、その後、発表文を取り下げ、3日午前、顧問就任の部分を削除したうえで発表文を再び掲載しました。
NHKの取材に対しダイヤメットは「前社長には顧問として会社から要請があった場合にお客様対応などにあたってもらう。誤った解釈をされかねないので、顧問という部分を削除して発表文を作り直した」とコメントしています。
経営トップとして組織的な不正の隠蔽を主導した人物に顧問として助言を求める今回の異例の人事は、取引先など各方面に波紋を呼びそうです。
-- NHK NEWS WEB