石油元売り大手「コスモエネルギー」の子会社が、製品の検査データを不正に記入していた問題で、会社側はおよそ20年前から組織的に不正が行われ、7年前からは社内のシステムで自動的に不正なデータが入力される仕組みになっていたと明らかにしました。
コスモエネルギーホールディングスの子会社の「丸善石油化学」は、塗料やゴムなどの原料になる石油化学製品について、試験や分析を行っていなかったにもかかわらず、データを不正に記入して出荷していたことが明らかになっています。
4日新たに公表された社内調査の結果によりますと、こうした不正は、40年ほど前から品質管理の担当者が独自の判断で行っていたうえ、およそ20年前からは部署の中で組織的に行っていました。
さらに平成23年以降は、自動的に前の検査データが入力されるよう社内のコンピューターシステムを改修していたということです。
長年にわたって不正が続いた理由として会社側では、品質管理部門と他の部門との交流が乏しく、チェックが働かなかったことを挙げています。
丸善石油化学では、社長を含め7人の役員の報酬を3か月間、最大で30%カットし、再発防止に取り組むとしています。
-- NHK NEWS WEB