流通大手のセブン&アイ・ホールディングスは、総合スーパーの立て直しに向け、中国地方が拠点のイズミと業務提携しました。中国地方にある店舗の運営をイズミに任せ、主に首都圏に力を集中していくことになりました。
セブン&アイは、広島市に本社があるイズミと業務提携を結び、傘下の総合スーパー、イトーヨーカ堂の広島県福山市にある中国地方の唯一の店舗を、来年の春をめどにイズミに引き継ぎます。
また、共同で商品の仕入れを行ったり、西日本での共同出店などを検討したりして、運営の効率化を進めていくことにしています。
業績の低迷が続くイトーヨーカ堂は、店舗の閉鎖など経営の立て直しを進めていて、これによって中国地方からいったん撤退することになります。
今後、イトーヨーカ堂は、首都圏を中心に店舗の改修などを行って売り上げの向上を図ることにしていて、西日本では地場のスーパーと連携する戦略を進めています。
セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長は「他のエリアでも互いに企業価値を高められる相手とは提携を模索していきたい」と述べました。
一方、セブン&アイのことし2月期の決算は、国内外のコンビニ事業が好調だったことから、本業のもうけを示す営業利益が前の年度より7%多い3916億円と、過去最高になりました。
ただ、このうちイトーヨーカ堂の営業利益は30億円にとどまっています。
-- NHK NEWS WEB