日本で開発が進められてきた国内最強の囲碁の人工知能=AIが、およそ2年にわたる開発プロジェクトを終えて引退試合の三番勝負を行い、世界のトップ棋士を相手に勝ち越しを決めて花道を飾りました。
日本の囲碁のAI「DeepZenGo」は、囲碁ソフトの開発者とIT企業の「ドワンゴ」、それに東京大学の研究室がおととしから開発を進め、国内外のトップ棋士を破るほどに実力を高めたことから、チームは「当初の目標を達成した」として、プロジェクトの終了を決めました。
その集大成の引退試合として、過去に負けを許した日中韓の3人の棋士に再び挑むリベンジマッチの三番勝負が、先月から行われ、1勝1敗で迎えた東京での最終局で趙治勲名誉名人と対局しました。
「DeepZenGo」は、おととしの三番勝負で趙名誉名人に1勝2敗と負け越していますが、7日は序盤からペースを握ってじわじわと差を広げ、開始から2時間半で趙名誉名人が早くも投了しました。
「DeepZenGo」は、世界のトップ棋士を相手に2勝1敗で勝ち越しを決めて引退となりましたが、開発者によりますと、今後も研究ツールとして対局ができるよう、インターネットの対局サイト上で公開を続ける予定だということです。
-- NHK NEWS WEB