大手広告会社の電通は、過労のため自殺した新入社員だった女性らに上限を超える違法な長時間労働をさせていた疑いで28日、書類送検されました。女性社員の勤務時間は過少に申告され、上限を超えていないように見せかけられていたということで、厚生労働省は違法な長時間労働の実態が隠されていた疑いもあると見て捜査を進めています。
電通では、新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が去年、過労のため自殺し、電通と、当時の上司が高橋さんらに労働組合との取り決めの上限を超える違法な長時間労働をさせていたとして28日、労働基準法違反の疑いで書類送検されました。
厚生労働省の東京労働局によりますと、高橋さんらの勤務時間は実際より少なく申告され、上限を超えていないように見せかけられていたということです。電通では申告した勤務時間が会社に滞在していた時間より少ない社員がほかにも多数に上るということで、厚生労働省は勤務時間の過少申告が広く行われ、違法な長時間労働の実態が隠されていた疑いもあると見て捜査を進めています。
-- NHK NEWS WEB