海外でも人気が出ている日本酒「獺祭(だっさい)」を製造する山口県の酒造メーカーが、アメリカの東海岸では初めてとなる大規模な酒蔵をニューヨークに建設し、現地生産を始めることになりました。
来年からアメリカで日本酒の生産を始めるのは、山口県岩国市の旭酒造です。
酒蔵が建設されるニューヨーク州東部の町では、10日、地元の関係者などおよそ90人が集まって記念の式典が開かれ、桜井一宏社長が「日本よりおいしい日本酒をアメリカで作りたい」とあいさつしました。
このメーカーの日本酒「獺祭」は、10年以上前からアメリカに輸出されていますが、高まる需要に対応するとともに、長時間の輸送による品質の劣化を避けるため、現地での生産を決めたということです。
アメリカでは、コメの生産地カリフォルニア州で日本の複数の酒造メーカーが生産を行っていますが、東海岸で大規模な酒蔵が建設されるのは、これが初めてです。
会場では、日本から持ち込まれた「獺祭」がふるまわれ、試飲した地元のアメリカ人は、「とても滑らかで優しい味がした。こんな日本酒が地元で飲めることにわくわくする」と話していました。
旭酒造の桜井博志会長は、「アメリカで作ってもすごいなと言われる酒を作りたい。いずれ大西洋を越えてヨーロッパにも輸出したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB