企業が設置する認可外の保育所に国が運営費を助成する制度を活用してできた秋田市の保育園が、およそ4400万円の助成金を不正に受け取っていたとして、助成金の交付を取り消されたことがわかりました。助成金の交付取り消しは全国で初めてです。
交付を取り消されたのは秋田市添川の「笑咲保育園」です。
助成金の申請の窓口となっている「児童育成協会」によりますと、笑咲保育園は訪問介護事業などを行う秋田市の「心理教育相談室クローバー」が去年1月に開設し、毎月、保育士や園児の人数に合わせて運営費の助成を申請していました。
しかし、ことし1月の協会の調査で保育士と園児の人数に水増しがあることがわかり、詳しく調べたところ、去年1月の開設から人数が水増しされていたということです。
協会はおよそ4400万円の助成金を不正に受け取っていたとして、17日付けで、助成金の交付を取り消し、返還を求める通知を出しました。
事業者は不正な受給を認め、今月末で休園する意向を示しているということです。
企業が設置する保育所に国が助成をする制度は、平成28年度から始まりましたが、助成金の交付が取り消されたのは全国で初めてです。
保育園を運営する「心理教育相談室クローバー」の職員は、「社長と連絡がとれず、詳しい内容はわからない」と話しています。
-- NHK NEWS WEB