3年前、相場操縦の疑いがあるとして証券取引等監視委員会の強制調査を受けた旧村上ファンド元代表の村上世彰氏について、監視委員会が刑事告発を見送る方針を決めたことが関係者への取材でわかりました。
「もの言う株主」として知られ、旧村上ファンドを率いた元代表の村上世彰氏は、保有していた東証1部上場のアパレル会社の株を大量に売却し、株価を意図的に下げたとして、3年前の平成27年11月、金融商品取引法違反の相場操縦の疑いで証券取引等監視委員会の強制調査を受けました。
村上氏は強制調査の翌月、ホームページ上で「株式市場を裏切るような相場操縦をする意図も理由もない」などというコメントを発表したほか、おととし3月には、みずからが元検事の弁護士らに依頼して設置した「第三者委員会」が「相場操縦の罪は成立しない」とする報告書をまとめ、早期に刑事告発を見送るよう監視委員会に求めていました。
監視委員会は2年半近くにわたって調査を続けた結果、19日までに調査を打ち切り、村上氏の刑事告発を見送る方針を決めたことが関係者への取材でわかりました。
NHKの取材に対し、村上氏の弁護士は「コメントは差し控える」と話しています。
-- NHK NEWS WEB