富山県では19日晴れて気温が上がり、魚津市で対岸の景色が縦に伸びたり、上下が逆さまに見えたりする「しんきろう」が観測されました。
しんきろうは、海上の空気の温度差によって光が屈折して起きる現象で、景色が縦に伸び上がったり、上下が逆さまに見えたりします。
富山県魚津市の海沿いにある観光施設では、午後2時すぎ、しんきろうが肉眼で確認でき、富山湾に面した射水市や黒部市の建物や海岸が縦に伸び上がっているように見えました。
施設の駐車場には、しんきろうを一目見ようと、およそ50人が訪れ、写真を撮ったり、地元のボランティアの説明を聞いたりしていました。
しんきろうを観測している「魚津埋没林博物館」によりますと、今回のしんきろうは、博物館が独自に設けた見え方の5段階評価で、真ん中の「Cランク」で、先月27日以来、ことし2回目だということです。
金沢市から仕事で訪れていた会社員の男性は「しんきろうを初めて見ましたが、とても神秘的でした。見ることができてよかったです」と話していました。
ボランティアガイドを務める小坂勝男さんは「きょうは気温が上がったうえ、風も波も穏やかで、しんきろうが出やすい条件となった」と話していました。
-- NHK NEWS WEB