国内の人口が減少する中、冬向けのアイスクリームなど新たな需要を掘り起こすことに成功した食品メーカーで工場の新設や増設を行う動きが相次いでいます。
このうち大手菓子メーカーの江崎グリコは、180億円を投じて千葉県野田市のアイスクリーム工場を増設し、来年2月から生産を始めます。
国内のアイスクリーム市場はメーカー各社による限定商品の投入で冬場の需要が拡大するなど、3年連続で売り上げが過去最高を更新していて、このメーカーも26年ぶりにアイスクリーム工場への大型投資に踏み切りました。
江崎グリコ・グループ広報部の青山花さんは「小売店だけではなく、自動販売機の販売強化など顧客との接点を増やして、市場はまだ伸ばせる」と話しています。
また、大手食品メーカーの日清食品は滋賀県栗東市に575億円をかけて、国内では22年ぶりの新工場を建設することを決めました。
このメーカーはミンチを増やしたカップめんや、中高年向けの比較的、高価な商品などの売り上げが好調だということで、新工場の稼働により生産能力を20%増やす計画です。
このほかコンビニ向けの売り上げを伸ばしている大手パンメーカーでも、新工場を建設する動きがあり、新たな需要の掘り起こしに成功した食品メーカーで生産能力の増強を図る動きが相次いでいます。
-- NHK NEWS WEB