ことし10月に豊洲に移転する東京・築地市場で、伝統の「ふぐ供養祭」が21日に行われ、仲卸業者らが感謝の気持ちを込め最後の供養に臨んでいました。
築地市場の「ふぐ供養祭」は、ふぐを取り扱うおよそ70の仲卸業者で作る組合が、取り引きのピークが終わる毎年この時期に行っています。
63回目となることしは、10月11日に豊洲市場への移転を控え、築地では最後となる見通しから、組合員のほか卸会社や都の担当者、それにふぐの産地である山口県下関市の出荷業者など、例年より多いおよそ150人が出席しました。
僧侶がお経を唱えたあと、出席者が焼香をして感謝の気持ちを伝えました。このあと、出席者は市場内にある隅田川の岸壁に出て、千葉県沖などで水揚げされた100匹余りのふぐを放流しました。
「東京築地魚市場ふぐ卸売協同組合」の町山茂理事長は、「魚の命をもって日ごろの仕事をさせてもらっているので、こうした供養を豊洲に移ったあとも大切にしたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB