インドでは、ロボットがウエイターを務める初めてのレストランがお目見えして、人気を集めています。
ロボットが店内を回って接客してくれるのは、その名も「ロボット」という、アジア料理のレストランで、インド南部のチェンナイに半年前オープンしました。
世界で導入が進むロボットに慣れ親しんでもらおうと、インドのIT技術者やデザイナーが中国の企業に注文して製作したもので、身長1メートル60センチほどの4体のロボットが、搭載されたセンサーで障害物をよけながら、テーブルまで料理を運びます。
さらに、「お客様、料理ができました」などと客に話しかけることができる、すぐれもので、物珍しさもあって、レストランには国内外から大勢の客が訪れ、人気を集めています。
ただ客の中には、インドのレストランでは当たり前の、皿への料理の取り分けを求める人がいて、「もう少し人間らしさを」という声も上がっています。
こうした客には、ロボットが料理を届けたあと、後ろからついてくる人間のウエイターが料理を皿に取り分けます。
ロボットが人間の仕事を代行する事例が増えていますが、人口13億のインドでは、まだまだ人によるサービスを求める声も多く、このレストランでは、ロボットが導入されたあとも、20人の従業員は誰1人、職を失うことなく、ロボットと共存しています。
従業員の1人は「客への笑顔やサービスでは、ロボットには負けません」と話していました。
-- NHK NEWS WEB