世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭にノミネートされた是枝裕和監督の「万引き家族」の完成試写会が25日夜、東京都内で開かれ、是枝監督が今の心境を語りました。
「万引き家族」は、東京の下町で年金をあてに暮らしながら足りない生活費を万引きで稼いでいる家族の物語で、来月フランスで開幕する世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭で最優秀賞のパルムドールを競うコンペティション部門にノミネートされました。
この映画の完成試写会が25日夜、東京・千代田区で開かれ、是枝監督は「映画ができ上がったばかりで、きょう披露をして来月カンヌと、追いつくのが精いっぱいです。とてもすばらしい流れになっていますが、まだ喜び合うまでには至っていません」と今の心境を語りました。
そのうえで、「今回は各世代で本当に僕がいちばん撮りたいと思ううまい役者を集めて映画を作りました。話はシリアスだが、濃密な時間を役者たちと作れたことが作品の中にみなぎっていると思いますので、ぜひ楽しんでください」と話していました。
是枝監督の作品がカンヌ映画祭のコンペティション部門にノミネートされたのは3年ぶり5回目で、日本からは濱口竜介監督の「寝ても覚めても」も同じ部門にノミネートされています。
カンヌ映画祭は現地時間の来月8日から19日まで開かれ、最終日に最優秀賞が発表される予定です。
-- NHK NEWS WEB