自動車メーカーの「SUBARU」は、車の燃費と排ガスの検査データの改ざんが合わせて900件余り見つかったと発表しました。不正行為は15年以上、続けられていた可能性があります。
SUBARUの吉永泰之社長は27日、国土交通省を訪れ、燃費と排ガスの検査データの改ざんについて、最終的な調査結果をまとめた報告書を提出しました。
それによりますと、データの改ざんは群馬県太田市の工場で行われ、去年11月までの5年間に、主力の「フォレスター」などすべての車種で合わせて903件、見つかったとしています。
この検査は完成した車を無作為に選んで、数値が適切かどうかをチェックするものですが、検査した車のおよそ7台に1台の割合で不正が行われていたことになります。
改ざんの多くは検査結果が基準を満たしていなくても、基準をクリアしたようにうその数値を記録する形で行われたということです。
こうした不正行為は現場の班長らの指示で引き継がれ、15年以上、放置されていた可能性が高いとしています。
経営陣は不正を把握していなかったとしたうえで、会社全体として「消費者の信頼に応えるという意識が欠けていた」とし、企業体質に問題があったと結論づけています。
SUBARUは去年、資格のない従業員が出荷前の検査を行う不正も発覚していて、信頼の回復が重い課題となっています。
-- NHK NEWS WEB