ロシアのメドベージェフ首相は、アメリカによるプーチン政権に近い実業家などに対する制裁について、「ロシアの破壊を狙ったものだ」と非難するとともに、アメリカの個人に対する制裁など、さまざまな対抗措置を検討していることを明らかにしました。
ロシアのメドベージェフ首相は28日、ロシア国営テレビのインタビューに対し、アメリカ政府が今月6日に発表した、プーチン政権に近い実業家やその企業などへの制裁について、「ロシアの社会と政治のシステムを破壊することを狙ったものだ。無礼で不快極まりない」と非難しました。
そのうえで、「ロシアとしても、アメリカに住むいかなる個人に対しても制裁をかけられるようにしなければならない」と述べ、アメリカに対して、企業だけでなく個人に対する制裁などさまざまな対抗措置を検討していることを明らかにしました。
今回のアメリカによる制裁では、ロシアの富豪デリパスカ氏や、デリパスカ氏率いる世界的なアルミニウムの製造会社など大手企業も対象となり、ロシア国内外の経済への影響も懸念されています。
このためメドベージェフ首相は、ロシア政府として、制裁対象の企業で働く従業員の雇用の維持に努めるなど必要な支援を行っていく考えも示しました。
-- NHK NEWS WEB