雪印メグミルクの子会社が、長年にわたり牧草などの種の品種を偽装していたことが明らかになったのを受けて、農林水産省はこの会社に対し、再発防止策の進捗(しんちょく)について報告するよう求める命令を出しました。
雪印メグミルクの子会社で札幌市に本社がある「雪印種苗」では、牧草用の種子などを別の品種に偽装したり、ほかの品種を混ぜたりして販売する行為が長年にわたって重ねられ、組織的な隠蔽(いんぺい)も行われていたことが明らかになりました。
これを受けて、農林水産省は2日、雪印種苗に対して、農産物の品種の保護などを定めた種苗法に基づいて報告を求める命令を出しました。
命令では、再発防止策の進捗状況や、農家に対する謝罪と補償などといった対応について、まず7月31日までに報告し、その後も3か月ごとに状況を報告するよう求めています。
農林水産省によりますと、平成10年に種苗法が改正されて以降、報告を求める命令が出されるのはこの案件が初めてだということです。
これについて雪印種苗は「内容を厳粛に受け止め、再発防止策の完全実施に、全員で不断の取り組みを進めてまいります」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB