東南アジアのタイの教育機関に日本の高等専門学校=高専の教育手法を取り入れた5年制の「タイ高専コース」が開講し、首都バンコクでは新入生たちが出席して入学式が行われました。
日本の高等専門学校は中学校卒業後の5年間、実践的な授業を通じて、即戦力となる技術系の人材を育成し、日本のものづくりの現場を人材の面から支えてきたとして、国際的に評価されています。
国立高専機構は、海外の教育支援や技術系人材の育成のため、この高専の教育手法を海外に伝える取り組みに乗り出していて、今月、タイの2つの高等教育機関に新たに「タイ高専コース」が開講しました。
3日、バンコクのタイ教育省で行われた入学式で、国立高専機構の谷口功理事長が「日本の高専の卒業生にはトップレベルの企業から、1人当たり20から30件もの求人が来ている」と述べて、日系企業の就職に有利だと紹介し、積極的に学習に取り組むよう呼びかけていました。
今回入学する合わせて40人の学生は、競争率が6倍から9倍という難関を突破したということで、今後5年間、長野高専など日本の高専の支援を受けながら、電子工学と機械工学の2つの課程で学習を進める予定です。
日本式の高専が海外に進出するのはモンゴルに次いでこれで2例目で、今後ベトナムへの進出も計画されています。
-- NHK NEWS WEB