中国南部、福建省の会社が商標登録していた「ロボット猫」というキャラクターについて、北京の裁判所は日本の人気アニメ「ドラえもん」に酷似していて著作権侵害にあたるとして商標登録を無効とする判断を示しました。
中国メディアなどによりますと、商標登録が無効とされたのは中国南部、福建省の会社が2015年に商標登録していた「ロボット猫」という名前のキャラクターです。
このキャラクターをめぐっては、中国国内での「ドラえもん」の使用権を得ている上海の会社が、おととし、「ドラえもん」に酷似しており著作権の侵害にあたるとして中国の政府機関に訴え、商標登録は無効だという判断が出ていました。
しかし、「ロボット猫」を商標登録した会社は「ドラえもんとは全く違うし似ていない」などと主張して政府機関の判断のやり直しを求めてことし1月、北京の知的財産権裁判所に訴えを起こしていました。
その結果、裁判所側は4日までにこの訴えを退け、「ドラえもん」に酷似していて著作権の侵害にあたるとして商標登録は無効とする判断を示しました。
裁判に当たっては、裁判官が実際に「ドラえもん」の漫画を読み込むなどして審理を進めたということです。
中国では日本のブランドが勝手に商標登録されるなどの被害が深刻になっていて、知的財産権の保護をどう進めるのかが課題となっています。
-- NHK NEWS WEB