アメリカのホワイトハウスは、米中の貿易摩擦の回避に向けた協議を終えたあと、声明を発表し、トランプ大統領は知的財産の侵害などをめぐる協議の報告を受けて、「次の対応を決める」としていて、幅広い輸入品に高い関税を課す制裁措置の発動に向けて、圧力を強めていく可能性が出ています。
アメリカのムニューシン財務長官とロス商務長官、それにライトハイザー通商代表らは3日から北京を訪れ、中国で経済分野を担当する劉鶴副首相らと2日間にわたって貿易摩擦の回避に向けた協議を行いました。
ホワイトハウスは協議を終えたあと声明を発表し、「知的財産の侵害や、中国でビジネスを行うアメリカ企業に対する技術移転の強制などについて率直に意見を交わした」と述べて、貿易不均衡の是正を求めたことを明らかにしました。
今回の協議による具体的な成果については、中国側と同様、ホワイトハウスの声明でも言及はなく、協議は難航したものと見られます。
そのうえで、声明でトランプ大統領は、今回の協議の報告を受けて、「次の対応を決める」としていて、知的財産の侵害を理由に、通商法301条に基づいて、幅広い輸入品に高い関税を課す制裁措置の発動に向けて、圧力を強めていく可能性も出ています。
-- NHK NEWS WEB