世界で有数の天然資源を誇るイランで石油の国際見本市が開かれましたが、アメリカのトランプ大統領がイラン核合意から離脱するかどうかの判断を今週中に示すのを前に、見本市に出展した外国企業が大幅に減るなど警戒感が高まっています。
イランは原油の埋蔵量が世界4位、天然ガスの埋蔵量が1位など世界有数の天然資源を誇り、首都テヘランでは中東で最大規模となる恒例の国際石油見本市が6日から始まっています。
資源開発などに関連する企業およそ1600社が参加しましたが、ことしは外国企業の出展が去年からおよそ25%減少したということです。
イランをめぐっては、トランプ大統領が、イラン核合意から離脱し再び制裁を発動するかどうか今月12日までに判断を下す予定で、トランプ大統領の判断を前に、多くの外国企業が出展を見送ったものと見られます。
アメリカでも石油化学関係の事業を手がけているオーストリアの企業は「アメリカで不利益を被るのであれば、イランではなくアメリカ市場を選択せざるをえない。トランプ大統領の判断は脅威です」と話していました。
アメリカ市場との結びつきが強いヨーロッパや日本などの企業は、アメリカが経済制裁を再開すればイランから撤退を余儀なくされる可能性があり、トランプ大統領の判断に警戒感が高まっています。
-- NHK NEWS WEB