製薬業界で国内最大手の武田薬品工業は、アイルランドの製薬大手を買収すると発表しました。買収金額は460億ポンド(日本円で約6兆8000億円)に上り、日本企業による海外企業の買収としては過去最大となります。
発表によりますと、武田薬品がアイルランドに本社がある製薬大手 シャイアーのすべての株式を総額460億ポンド(日本円で約6兆8000億円)で取得し、買収することで両社が合意しました。
両社の売上高の合計は3兆円を超え、世界で上位10社に入る巨大製薬会社が誕生することになります。
シャイアーは、アメリカを中心に100か国以上で薬を販売し、血液や免疫に関わる、患者の数が少ない希少疾患の薬に強みを持っています。武田薬品としては、今回の買収によって、アメリカでの事業を拡大するとともに、消化器や神経に関係する病気の治療薬の分野を強化する狙いがあります。
日本企業による海外企業の買収としては、ソフトバンクグループが、イギリスの半導体開発会社、ARMホールディングスを約3兆3000億円で買収したケースを上回り、過去最大となります。
-- NHK NEWS WEB